三百七十七発目

2008年6月25日 連載
いつもは階段を上ることさえもめんどくさかった

朝、会社に来たときも上に行くのにはエレベーターを使った

だが今は何だかそれが惜しい

エレベーター・・・階段・・・

どっちの方が人に逢える確立が高いだろうか

どっちもどっちだろう

ただ、待ってる時間が勿体無いと思った

体を動かしてる時間が少しでも欲しかった

だから階段を使った、まずは2階を目指す

居るかどうかも分からない、でも居てほしい、居ないかもしれない・・・

様々な可能性が脳を巡った

こんなときにフル回転する頭脳を少し妬ましく思いながら上を目指した


階段を上りきった

案の定人の気配は無い

声も、足音すらも聞こえない

でもここで諦めるわけがない、探そうと思い走り出した

この建物は横に広く、端から端までかなり距離があった

階段を上った後、右に曲がりその直後にまた右に曲がった

飲み物の自動販売機がひたすらに唸っていた

ヴーーーン・・・という音しか聞こえなかったが、その音が少し嬉しかった

改めて耳を澄ましても、機械の唸る音しか聞こえない

「・・・ま、聞くだけじゃ分からんからな」そう呟いて走り出した

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