三百八十七発目

2008年7月7日 連載
3階に着き、歩き出す

このビルは5階建てだが、自分が普段居るフロア

つまり4階と、玄関のある1階以外にはそうそう来たことがない

何がどこに、誰がどこに居るか等、皆無に等しいのだ

だけどもう既に無人となったこの空間では

どこの部屋の誰 等、探しても無駄だろう

そう思った瞬間駆け出した

何かが見えたような気がしたからだ

人っぽい何か、生きている何かが

確かにそれは、生きた何かだった・・・

「なんだ、これ・・・」

愕然とした、見えた何かを追ってようやく辿り着いた目の前に居たものは

「猫・・・?じゃないか、猫のように見えなくもないが・・・」

動かない生物、辺りを見回してもそれ以外何も無い

この生物は先ほどまで動いていたのに

どうして急に静止してしまったのだろうか

元々何かの病を抱えていた・・・?

何者かによって動きを封じられた・・・?

だとしたら一体誰が・・・

そう考えているうちに、猫のような生物が再び行動を開始した

「!!!」

「・・・動いた」

「にゃー」

どうやら本当に猫のようだ、形はかなり禍々しいものへと変形しているが

「・・・ん?こいつどこかで見たことあるような」

「にゃー」

「お前、どっかで俺に会ったことあるだろ」

「にゃー」

「言うわけがないよな」

「ある」

「・・・!!??」

「私は貴方に会ったことがある、そこの公園で」

「しゃ、しゃべったぁっ?!!」

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